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技術で見る音楽史 Part3

「技術でみる音楽史」第三回目どすえ。

過去の記事はこちら。技術で見る音楽史Part1 , 技術で見る音楽史Part2

 

前回は古典派のお話。
古典派も後半になるとだんだんとサウンドが重くなっていきました。
また、曲の中に形式として転調が取り入れられ、近くの調へとうつる形式が採用されました。
近くの調への転調の次は、遠くの調へと転調したくなるのが人というもの。
ということで出てきたのがロマン派です。
言っとくが今回は前回の比じゃないくらい長えぞ!!!!!

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・ロマン派 その1



つーことで、ロマン派です。
転調の話を冒頭にしましたが、ちょっとそこに至るまでの経緯を説明しましょう。

古典派で確立した「和声法」に、それまであまり用いられなかった
不協和音を混ぜたい! …と、どっかの誰かが思ったことが始まりです。

古典派で紹介したベートーヴェンも実は古典派と最初のロマン派の間くらいの時代の人です。
まずロマン派の人たちは前回紹介したドミナントという種類の和音の機能を拡張していきました。
いま僕らがいうところの「テンション」ですね。



ソ シ レ ファ 

となっていたものを更に上に積んでいって

ソ シ レ ファ [ラ] ←New!

こんな感じに上に積んで使える音を増やしていきました。


「ドミナント和音の拡張」
これが第一のステップです。






次に、ちょっと説明ややこしいかもしれませんが「減七和音=ディミニッシュ」の登場です。

こいつができたおかげでどこの調にでもいきやすくなりました。

仕組みをちょっとだけ紹介します。
ここは少しむずかしいのでめんどくさければ読み飛ばしちゃって大丈夫です。


------------------------------------------解  説---------------------------------------------------

ディミニッシュっていうのは ド ~ シ まで、12個ある鍵盤を均等に3分割したものを重ねた和音なので、

  ・ド  ミb  ソb ラ
  ・ド# ミ  ソ  シb
  ・レ  ファ ラb シ


という、3種類しかありません。

また音の間隔が均等なので回転させて


  
頭いきますよ~ >   ミb ソb  ラ 
             ↓
         ミb  ソb ラ   < ヌッ!




こんな感じにしてもおんなじ響きの音がします。

つまり一番上の

  ド  ミb  ソb ラ 

という「ド」始まりのCディミニッシュは、回転させた「ミb」始まりのEbディミニッシュ、
「ソb」のGbディミニッシュ、「ラ」のAディミニッシュ、と同じものなわけです。

この回転させても同じ音がする特性を使って転調します。

先ほどのドミナント拡張の際に出てきた和音を例に出すと、

  ソ シ レ ファ 

G7(ジーセブン)っていう和音です。
これに[ラ]を先ほどは足しましたが、これを[ラb]にするとG7b9という和音になります。
和音名は覚えなくても大丈夫!

音は
  ソ シ レ ファ ラb


で、ここで先程の3つしかないディミニッシュのうちの一番下、

  レ フ ァ ラb シ 

これをもってきます。
そして…

  レ  ファ ラb   
       ↓
  シ  レ  ファ ラb


こうひっくり返すと、なんと一番下に「ソ」の音をくっつけるだけで、

  ソ シ レ ファ ラb 

になります。
逆に言うなら、G7-9 の ソシレファラb から「ソ」をとっちゃえばディミニッシュになるということです。



んで、さらに今度は2個ぶんディミニッシュをひっくり返して、


   シ   レ  ファ ラb 
         ↓
   ファ ラb シ   レ  



にしましょう。

ここに ド# という音を加えてさしあげると 

  ド# ファ ラb シ レ

という並びができます。
これは 「C#7-9」 という和音です。こいつはG7-9とは別の調のドミナント。


同じようにしてあと2つ、 「E7-9」「Bb-9」を作ると、4つの調のドミナントが出来るわけです。

で、「ドミナントはトニックに解決することで調が決定する。」これが前回までのお話でしたが、
ドミナントが4つできるということは、解決すれば4つのどの調へでも転調できるやん!!ということです。



---------------------------------解 説 お わ り-------------------------------------------------------


てことでめちゃめちゃ長くなりましたが、1個のディミニッシュから4つの調へいける!という
「ディミニッシュで転調する。」

これが2つ目のステップです。

めちゃめちゃ長いうえに、専門的な話になってしまって申し訳ない!

じゃあ、ロマン派初期の音楽家、シューベルトの曲を聞いてくれ!



サンプル
https://youtu.be/5XP5RP6OEJI
シューベルト「Der Erlkönig」。
邦題はみんな大好き、「魔王」だ!!!!!!!!!!!

作曲はシューベルトだが、ピアノアレンジは
後でまた紹介する「フランツ・リスト」っていう変態ピアニストがやってるゾ!



「魔王」だけれど、まあ聞いて分かる通り、魔王パートで転調します。
しかも毎回。後半になるにつれて調が上がっていきます。



・ロマン派 その2


で、ちょいと話の本筋から脱線します。
ロマン派の時代背景について。

ロマン派はだいたい1800年くらいからなので、各地で起こった革命後の時代。

音楽も例外ではなく「王室・貴族」から「市民」に行き渡った時代です。
王室で専属だった音楽家が、革命で王室やら貴族やらが倒れ、職にあぶれてお金持ちの市民のピアノ講師をやったりしていました。


という背景もあって、金持ちのお嬢様なんかがピアノを習ったりする時代です。


そしてロマン派中盤くらいの時代は、市民革命のあとの産業革命の時代なのです。
蒸気機関車ができて、移動が楽になったため、
売れっ子ピアニストなんかは各地を回る演奏ツアーのようなことをしはじめました。



そんなこんなで、これまでは作曲家のほうが注目されていたのですが、ロマン派中期からは演奏者が目立ち始めます。
演奏専門というよりかは、作曲家兼演奏家みたいな感じですが。

で、めちゃめちゃ演奏が上手い奴が注目を浴び始めます。

それが、「その1」の最後に紹介した「魔王」をピアノ用に編曲した変態、
「フランツ・リスト」だ!!!


話が更に脱線しますが、僕が高校くらいの頃。
ギターをやっている奴が、
「そういやギターとかベースとかドラム用の超絶技巧テクニック教習本はあるのに、キーボードはないよな。」
と言ったのを思い出します。

あるんだよ!もう既に1800年台に!!!!!

フランツ・リストってやつが出してんだよ!!!!!!

あっ、ちなみに某超絶技巧キーボード本は2009年発行なので当時はまだ無かったです。


で、話を戻して。
変態糞ピアニスト「フランツ・リスト」の曲を聞いてみましょう。


サンプル
https://youtu.be/u7C3f4quYwM
フランツ・リストの「Liebesträume No.3」

邦題「愛の夢 第3番」。
昔、僕が若気の至りで好きな子の前で演奏しようとした曲です…(小声)
いろんな意味で無謀だよ!!!!!

…えっ、その後どうなったかって…?
そもそも、その子に避けられてました…。
そんなほろ苦いロマン派の思い出。



サンプル
https://youtu.be/WqrusoQ6xVM
こちらは編曲ですが「La Campanella」




邦題?は「ラ・カンパネルラ」
たぶんこっちのほうが有名じゃないかな。
編曲ですが、弄りすぎてほぼオリジナル扱いされてます。

ちなみに弾こうとすると、常に右手をおっぴろげて高音でティロティロ弾くことになるんで
クッソ難しいです。とくに中盤以降は頭おかしい。



で、まあそんな感じでこの人の曲は演奏くっそ難しいです。…これ無理だゾ。
曲は大好きなんですけどね。


さて、まだロマン派の話は続くんですがちょっと長くなりすぎたので続きは次回にしましょう。
次回はロマン派後期と国民楽派。




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【まとめ】

ロマン派もなげえよ!!!!!!!

ほかにも重要な人物、例えばショパンとかシューマンとかいるんだけど流石に紹介しきれんわ。

ま、そんなこんなで次回のテーマは「『おれはロマン主義をやめるぞ!』 ジョジョ──ッ!!」

 

to be continued…

 

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